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    シリンジを使った給餌方法

  • 【食欲不振時の栄養補給】
    シニア犬・猫と暮らしていると、食欲の有無は何より気になることではないでしょうか。シニアになると運動量や基礎代謝の低下のために食が細くなります。しかし、体力や免疫力の維持のためには、なるべく体重を落とさないよう、必要な栄養素はしっかり摂る必要があります。

    シニア犬・猫がご飯を食べないときには、どのくらい様子をみればいいのでしょうか。食欲不振以外の症状がみられない場合には、24時間をメドに様子を見ましょう。

    犬は2日くらい食べなくても平気なことが多いですが、猫は1日全く食欲がなければ確実に異常だと考えます。特に太った猫の場合は、食事をしなくてもいい時間は36時間が限度だといわれています。
  • 【食欲不振時の対処方法】
    ◆シニア用のフードにかえる:シニア期の消化機能や代謝量に合ったフードを選びましょう。筋力と免疫力の維持のためには十分なアミノ酸が必要です。食事量の減少を踏まえて、高タンパク・低脂肪のフードがおすすめです。
    ◆粒の大きさ、柔らかさを変える:歯や口の中の問題から、食べたものをこぼしたり、硬いものを食べなくなったりすることがあります。フードは柔らかめで小粒のものを選びましょう。また、ぬるま湯を加えて柔らかくすると食べやすくなります。
    ◆嗜好性を高めて食欲をキープ:ドライフードは、ぬるま湯で少し温めると匂いが立ち、食欲をそそることがあります。また、ウエットフードや軽く焼いたり茹でたりしたお肉や魚などをトッピングして風味をつけるのも効果的です。
  • 【給餌方法の工夫】
    ◆食事台などの工夫:ご飯を置く台などを用意し、楽な姿勢で食べられるようにしてみましょう。猫は、縁のない平たいお皿を使うと食べやすくなります。特に寝たきりになり自分でご飯が食べられない場合は、流動食をスプーンやシリンジで与えます。流動食は、ドライフードや手作りご飯をミキサーにかけるか、ウエットフードをぬるま湯で溶いて作ります。
    ◆寝たきりの給餌の方法:頭を起こした状態になるように、クッションや膝に上体をもたせかけて体を支えてあげます。寝たままや顎だけを持ち上げての食事や飲水は、誤嚥や詰まりの危険があるので気を付けましょう。

    暴れてしまう猫はバスタオルを巻いて手足が出ないように固定します。水や流動食は、スプーンやシリンジを使って少しずつ(0.5〜1cc)口に入れ、しっかり飲み込んだのを確認してから次のひと口を与えるようにします。口を開けてくれない場合は、犬歯の後方にシリンジの先を差し込み、舌の上に流し込むようにします。(上部画像を参考にしてください)
  • 【栄養補給サプリメントの利用】
    また、高カロリーのペースト状の栄養剤やドリンク、専用チュール剤などを併用することもおすすめです。これらは栄養学的にも十分に配慮されていますので、安心して与えることができます。体力が回復し食欲が戻りだしたら前述の要領で普段の食事に戻してあげましょう。
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